読書

清水研「もしも一年後、この世にいないとしたら。」

今日を健康に生きられる感謝と自覚、現代社会で生き辛さを感じる多くの人に。

著者の清水研さんは国立がん研究センター中央病院の精神腫瘍科(がん患者などを専門とする精神科医)で、まさに多くの「死」と向き合ってきいます。

この本は「【今現在】に生を感じる毎日」を過ごすための心の在り方を導いてくれる一冊になるのではないでしょうか。

余命が限られている患者や回復するかわからない不安を抱えた患者を診た筆者が、淡々と過ぎていく日常は必ずしも「当たり前」ではない事を伝えてくれます。

私はいまのところ幸いにも健康ですが改めて「死」について考え、そして「生きている事実」を実感する事ができました。

その「生きている事実」を「自分の人生」として、より生き生きと責任を持って納得する毎日に【進化】させるアイディアが綴られています。

誤解を恐れずに言うと、自分の人生は自分以外の他人や社会のためにあるのではなく、一人一人が精一杯生きる事で社会が作られていくと思います。

「自分らしく生きる事」は若く未熟な青春を対象とした言葉ではありません。老若男女それぞれが想いを重ね、自分だけが造ることのできる道しるべです。

毎日を感謝し納得する人生を送るための視野を得られる一冊となりました。

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