
マーティン・セリグマン「オプティミストはなぜ成功するか」
ポジティブ心理学の父が教える楽観主義の身につけ方
この本を手に取ったきっかけは「楽観主義」の統計的な根拠に興味があったからです。
私のスタンスとしても「ポジティブ」「楽観主義」に傾倒している部分が多くあり、日常的な会話の中で否定的な発言をする人を疎ましく感じることが多くありました。
このように日常での「楽観主義」に必要性と説得力を求めていた所で、この本に出会いました。
本書内でも「事実を分析する」上で悲観的な発想をする「ペシミスト」について一定の効果と必要性を謳っておりますが、日々のコミュニケーションの場面ではプラスに作用する可能性をあまり感じません。
また悲観的発想から来る「学習的無力感」についての解説は興味深い記述がされており、「楽観主義」への動機を高めてくれます。
内容の2/3は学術的経緯の解説になるので自分に対するフィードバックは感じられないかもしれませんが、観念的な「楽観主義」を徹底的に論証しているので後半1/3の実践編においての説得力があります。
第三部【変身・ペシミストからオプティミストへ】がこの本の実用的な部分です。
「楽観主義」を身につけるための具体的なトレーニング方法が記載されており、日々の生活での問題解決に向けて具体的な行動ができるようになります。
「楽観主義」は現実から目を背けて理想を求める考え方ではありません。
「現実を受け入れ理解した楽観主義」を身につけて柔軟で健全な精神生活を獲得したいと感じています。
コメント