ハロプロ

2020冬ハロコン再考

ハロプロカウントダウンからの中野通いも一段落、映像収録日も無事終了

印象も整理されてきたので、現時点でのレビューを綴ります。

sideA公演

やはり「絆」という物語が浮き彫りになる、メンバーシャッフルコーナーがメインと言えるでしょう。1月2日の初日から土日公演の後に、こぶしファクトリーの解散発表があり、11日&12日公演は見え方、意味の読み取り方がさらに深くなってしまいました。

現行ハロプロユニット内でもキャリア5年目の【中堅】である、こぶしファクトリー。まだまだこれからというさなかでの開催発表は、ファンだけではなくメンバーにも大きなインパクトを与えたニュースです。

こぶしファクトリーの件に触発されてか、同期や縁のあるグルーピングでのシャッフルユニットのパフォーマンスは「今」を大切に、噛み締めるように、そのエネルギーをステージ上で燃やしているようにも映りました。

メンバー毎にアップされるブログでも、ユニットを横断しての写真が多く、ハロコンという「機会」を楽しんで切磋琢磨しているようです。

セットリストで注目したい楽曲の「明日の私は今日より綺麗」、こぶしファクトリーはその活動中、それぞれのタイミングで、ユニットの持つ物語と強烈な結びつきを持つ楽曲を発表してきました。

この曲は(当然ですが)解散発表以前に収録されており、作詞・作曲した中島卓偉さんが、こぶしの内情をどの程度知っていたかは定かではありません。しかし今回、ハロコンでセットリストに入っているという事実は、またしても「こぶしファクトリー」の物語にリンクする形となりました。

また、こぶしの姉妹ユニットとも言える、つばきファクトリーの新曲「意識高い乙女のジレンマ」にも注目したい所です。

今回の新曲もユニットのカラーが強く出ている曲で、つばきファクトリーらしいフェミニンなテイストの世界観が美しく印象的です。

つばきファクトリーは、メンバーの印象も併せて、控えめでおとなしい「旧来」の女性像が投影されているようなプロデュースの印象を受けますが、イデオロギー的な文脈とは切り離して考えると、やはり「今」の女性の心理をリアルに切り取っているように感じます。

上記した「こぶつば」は結果的に、コンサバティブなスタンスと言えなくも無い今回のハロコンですが、それ以外のユニットである「モーニング娘。20」「アンジュルム」「Juice=Juice」「BEYOOOOONDS」は、新メンバー加入や新人デビューというトピックを活かして、その新陳代謝を爆発させた存在感を示しており、各ユニットの意地のせめぎ合いすら感じさせるステージになっております。

sideB公演

目まぐるしく変わる誕生月メンバーによるシャッフルコーナーが目を引くsideBですが、各ユニットの披露曲も【sideBらしい】意味合いがかんじられます。

楽曲的に面白いのが、タイトルと歌詞を変更したBEYOOOOONDSの「新年バンジージャンプ」、それに続くアンジュルムの「明晩、ギャラクシー劇場で」です。

両曲とも、各ユニット内では次席的な扱いで、特にピックアップされてレコメンドしている曲ではありませんが、ファンからの支持が多い佳曲です。曲調も「バンジー」が骨太ファンクなアレンジで、マイケルジャクソンオマージュのダンス、「ギャラクシー」はジャイブ&ジャンプなアレンジで、ショー・レビュー的なダンスと、どちらもクラシカルなステージ演出であり、納得のカッコ良さです。

そしてあえてsideB公演に入れたと思われる。モーニング娘。20の「KOKORO&KARADA」やはり、とにかくカッッコイイ。

昨年の秋ツアータイトルにもなっている、娘。の現在進行形看板曲ですが、アナザー公演といえるsideBに入れる所に、曲の持つ説得力に対する自信が伺えます。

新年バンジージャンプの歌詞にある「幸せになりたい」を、眩しい若さのBEYOOOOONDSメンバーが唄う意味を考えると、彼女達にそんな未来を見せてあげたいと、我々大人世代も気が引き締まる思いです。そんな新年の幕開けとなる中野サンプラザ公演でした。

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