未来志向 / 読書

5 G時代到来への期待

亀井卓也:著 「5Gビジネス」を読みました。

皆さんが知りたいと思われる結論を先に言うと、実用化早々に「我々エンドユーザーの生活は劇的には変化しない」です。

本文内でも、「スマートフォンは成熟したデバイス」として扱っており、通信技術である5Gですが、個人のスマートフォンを介した恩恵についてはそれほど大きな変化は無さそうだと言う見解のようです。

現段階で5Gに期待されているのは、その特性(①高速大容量通 ②超信頼・低遅延通信 ③同時多数接続)を活用した「産業界を主とした社会システムの最適化」です。

著書の中でも多く語られている「産・官・学」(事業者・行政・研究機関)の連携により様々な分野での可能性が検討されています。

主には事業者の業務効率化である「デジタルトランスフォーメーション」(隙間の少ない労力・リソース配置等の発想)、遠隔医療(診察や手術)、危険な場所での重機作業の遠隔操作、介護現場での健康管理・重労働のロボット化、移動手段のスマート化や自動運転、等です。

しかし同時に通信事業者がB2B2X『通信事業者⇄事業者⇄エンドユーザー』(真ん中の事業者を「センターB」と表現)と言うビジネスモデルを掲げている通り、エンドユーザーへ比較的早い時期のレスポンスで、様々なソリューション(便利な方法)やイノベーション(世の中を大きく変化させる大発見)の可能性は十分にあるのではと感じます。

我々一人一人への「5Gだからこそ」と言う提案は、本著の趣旨では無いようなので多くは言及されておりませんが、5Gが動き出した事により「※日本人お得意の大所高所が想定していなかった便利なアイディア」が生まれる期待度は十分に高いと思います。

※この事象について、大人の皆さんは、かつて「ガラパゴス携帯」と世界標準から笑われながらも独自のサービスが普及していた事で実感出来るでしょう。

著者が一番言いたい事として表現していたのは、センターBがソリューション・イノベーションの可能性を牽引する事により、今後のビジネスにおける勝者になれる可能性があると言う事でしたが、その萌芽は、もしかしたらエンドユーザーから起こるのではないでしょうか?(その提案や実験が個人でできる仕組みは、今やすっかり整っています。)

僕がIOT(あらゆる物がインターネットに接続されて便利な世の中)の未来に思うのは、最適化された社会は人々が平面化するのでは無く、むしろ「アレがしたい」「コレが好き」という一人一人の個性が最大限に発揮される社会の実現であると思います。

5G元年が到来しても、先日我が家に来たiPhone&iPadはまだまだ活躍してくれそうです♪

(光回線ってどうなって行くんだろう…。)

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